超音波洗浄器の原理

ダイビング器材のオーバーホールについて「超音波洗浄」という一般には聞き慣れない用語を耳にした事があるかもしれません。

今日の理学分野や工業分野、そしてダイビング器材のオーバーホール業界においてもその超音波洗浄というものは必要不可欠となりました。

ではその超音波洗浄とは一体どういったものなのだろうか？　ここで簡単にご説明してみたいと思います。

Ⅰ : 人の目には見えない大きさの気泡を超音波洗浄器の発する超音波振動で洗浄器内に無数に発生させます。

Ⅱ : 超音波は空気中より液体中のほうがよりよく伝わるので洗浄器内には必ず洗浄液となる液体が必要となります。

Ⅲ : 人の手やブラシなどでは入り込めない針の穴ほどの小さな空間でも洗浄器の発した微少の気泡が進入していきます。

Ⅳ : 発生した無数の気泡が洗浄物に当たって壊れるときの衝撃波で洗浄物に付着した汚れなどを引き剥がしていきます。

ダイビング器材のパーツ類は大変細かく小さな凹凸や針のような細さの穴などもあることで器材のメンテナンスやオーバーホールではこの超音波洗浄器が必ず必要となってくるのです！

注）　ただし超音波洗浄器の性能を十二分に活かし、対象とする洗浄物に対して効率のよい正しい超音波洗浄を行うには使用する①洗浄器の種類 ②洗浄液の種類 ③希釈度合い ④液面温度のコントロールなどによって、「物理的作用」と「化学的作用」を組み合わせて洗浄を行います。
これらを上手にコントロールするにはやはりちょっとした経験と知識が必要となってきます。